新しい発見をしたときのあの感覚がたまらなく好きだ。
私は散歩をするのが好きだ。
昼間の通学やどこかの目的地へいくのとは違う、ただ気の向くままに行きたいほうへと
散歩する。
気の向くままになんとなく進んでいく。
どこかへ行きたいわけでもないから、ただ前を見るのではなくきょろきょろと
辺りを見回しながら。
そうすると、普段では気づかないようなことに気付く。
こんな店があったのか、
曲がり角なんかあったのか
あの家は犬を飼っているのか。
とにかくいろんなことに。
この新しい発見があるからこそ、散歩をするのがたまらなく好きだ。
普段自分が通っているはずの道でも毎度、未知と遭遇へと変わる。
これがとても面白いもののように感じられる。
うまく言えないけれど、
自分があることで行き詰ったり、考えがまとまらないとき。
私は最初に戻り、違う視点から考え直したり、思考を寄り道させたりする。
そうすると、今まで見えていなかったものが見えてきて、
新たに何かを閃くことで解決に導けることが多い。
解決に導けたとき、自分が少し成長した気持ちになる。
この感覚に似たものを、ただ気ままに頭を使うことなく散歩をするだけで
得ることができる気がする。
何かが成長したような。あたかも閃いたような。
もちろんただの散歩でそんなわけはないのだから、錯覚にすぎないのはわかっている。
ただその錯覚を求めて今日も夜に散歩をする